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国立大学法人東京農工大学
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テニュアトラック教員の紹介

伊藤 克彦 (Ito Katsuhiko)

研究院 農学研究院
部門 生物生産科学部門
研究分野 動物生産科学教育研究分野
キーワード 昆虫遺伝、昆虫病理、昆虫生理
URL http://www.tuat.ac.jp/~kaiko/
職歴

・2004年04月~2005年03月:農業生物資源研究所 非常勤職員
・2005年04月~2007年03月:農業生物資源研究所 支援研究員
・2009年04月~2010年03月:東京大学大学院農学生命科学研究科 特任研究員
・2010年04月~2013年03月:日本学術振興会特別研究員
・2013年04月~2013年09月:東京大学大学院農学生命科学研究科 特任研究員
・2013年10月~現在:東京農工大学大学院農学研究院 テニュアトラック助教

学歴

・近畿大学農学部農芸化学科 2002年卒業
・近畿大学大学院農学研究科応用生命化学専攻修士課程 2004年修了
・東京大学大学院農学生命科学研究科生産・環境生物学専攻博士課程 2009年修了 博士(農学)

受賞歴

・2008年:日本蚕糸学会関東支部第59回学術講演会 学生優秀発表賞(最優秀賞)

主な論文・解説

・Ito K., Kidokoro K., Shimura S., Katsuma S., and Kadono-Okuda K., "Detailed investigation of the sequential pathological changes in silkworm larvae infected with Bombyx densovirus type 1.", J. Invertebr. Pathol., 112: 213-218, 2013
・Ito K., Kidokoro K., Katsuma S., Shimada T., Yamamoto K., Mita K., and Kadono-Okuda K., "Positional cloning of a gene responsible for the cts mutation of the silkworm", Bombyx mori., Genome 55: 493-504, 2012
・Niwa R.*, Namiki T.*, Ito K.*, Shimada-Niwa Y., Kiuchi M., Kawaoka S., Kayukawa T., Banno Y., Fujimoto Y., Shigenobu S., Kobayashi S., Shimada T., Katsuma S., and Shinoda T., "Non-molting glossy/shroud encodes a short-chain dehydrogenase/reductase that functions in the "Black Box" of the ecdysteroid biosynthesis pathway.", Development, 137: 1991-1999, 2010. ("*" means first coauthor)
・Ito K., Katsuma S., Yamamoto K., Kadono-Okuda K., Mita K., and Shimada T., "Yellow-e determines the color pattern of larval head and tail spots of the silkworm, Bombyx mori.", J. Biol. Chem. 285: 5624-5629, 2010
・Kidokoro K., Ito K., Ogoyi O. D., Abe H., Mita K., and Kadono-Okuda K., "Non-susceptibility genes to Bombyx densovirus type 1, Nid-1 and nsd-1, affect distinct steps of the viral infection pathway." J. Invertebr. Pathol., 103: 79-81, 2010
・Ito K., Katsuma S., Yamamoto K., Kadono-Okuda K., Mita K., and Shimada T., "A 25 bp-long insertional mutation in the BmVarp gene causes the waxy translucent skin of the silkworm, Bombyx mori.", Insect Biochem. Mol. Biol. 39: 287-293, 2009
・Ito K., Kidokoro K., Sezutsu H., Nohata J., Yamamoto K., Kobayashi I., Uchino K., Kalyebi A., Eguchi R., Hara W., Tamura T., Katsuma S., Shimada T., Mita K., and Kadono-Okuda K., "Deletion of a gene encoding an amino acid transporter in the midgut membrane causes resistance to a Bombyx parvo-like virus.", Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A., 105: 7523-7527, 2008

研究紹介

カイコは長い年月をかけて人間の手によって家畜化された特異な昆虫です。その歴史のなかで、これまでに500を越える様々な表現型を示す突然変異体が発見されていましたが、その原因遺伝子については明らかになっていませんでした。しかし近年、カイコのゲノム解析が急速に進み、ほぼ全ゲノムの塩基配列が明らかにされた他、数万を超える発現遺伝子情報のデータベース化や遺伝子改変カイコの作出技術ならびに遺伝子操作技術の確立によって、遺伝子を特定できる状況になってきました。研究室では、このゲノム情報を使って「カイコの有用突然変異遺伝子の単離と機能解析」を進めています。特に、致死に関わる突然変異遺伝子を解析することで、昆虫の生育に関わる重要な生理活性物質やカスケードを明らかにしていくことを目的としています。また、カイコに特異的に感染するカイコ濃核病ウイルスの感染機構の解明についても研究を進めています。カイコがもつウイルス感染決定因子(ウイルス抵抗性/感受性遺伝子)を明らかにし、それがウイルス感染にどのように作用しているのかを調査することで、カイコ濃核病ウイルスの感染機構を解明していくことが目的です。これらの致死や罹病性に関わる原因因子を突き止めることで昆虫の「弱点」を明らかにし、害虫防除等の応用研究に発展させていきたいと考えています。

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本学のテニュアトラック事業について

本学のテニュアトラック制度では、十分なスタートアップ資金と研究に専念できる環境が保証されており、若手研究者が研究を進める上で、素晴らしい環境であると思います。さらに、困ったときに、いつでもメンターの先生や周りの先生方から様々なアドバイスをもらえるので、研究を進める上で非常に心強い環境でもあります。また、本制度には任期はありますが、しっかりとした業績を出すことで、次のポストにつながることも魅力です。この素晴らしいチャンスを活かして、色々な研究に挑戦していきたいと思います。

今後の抱負

本テニュアトラック制度を利用して、研究環境を整え、多くの研究成果が得られるよう上記の研究を進めて行きたいと考えています。加えて、カイコの様々な表現型を示す突然変異体の解析を通じて、学生に昆虫の「生命現象の不思議」を見てもらいたいと思っています。そして、その興味深い現象が、いったいどのような遺伝子によって制御されているのかを分子レベルで調べる方法を学生に伝えたいと思います。そして、これらを通して、これからの研究者の育成に力を注いでいきたいと思います。