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国立大学法人東京農工大学
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テニュアトラック教員の紹介

木村 郁夫 (Kimura Ikuo)

研究院 農学研究院(機構)
部門 応用生命化学部門
研究分野 分子遺伝学、薬理学、内分泌代謝学
キーワード GPCR、腸内細菌、性ステロイドホルモン、脂肪酸受容体、エネルギー代謝
URL http://www.tuat.ac.jp/~kimura
職歴

・2006年04月~2008年03月 千葉科学大学 薬学部 応用薬理学教室 助手・助教
・2008年04月~2013年11月 京都大学大学院 薬学研究科 薬理ゲノミクス分野 助教
・2011年10月~2012年07月 米国カリフォルニア大学サンディエゴ校 医学部 生殖神経内分泌学教室 客員研究員
・2013年12月~現在 東京農工大学大学院 農学研究院(テニュアトラック推進機構)テニュアトラック特任准教授

学歴

・京都大学 薬学部 薬学科 2001年卒業
・京都大学大学院 薬学研究科 生命薬科学専攻修士課程 2003年修了
・京都大学大学院 薬学研究科 生命薬科学専攻博士課程 2006年修了

受賞歴

・2010年 第39回 日本心脈管作動物質学会研究奨励賞

主な論文・解説

・I. Kimura, K. Ozawa, D. Inoue, T. Imamura, K. Kimura, T. Maeda, D. Kashihara, K. Hirano, T. Tani, T. Takahashi, S. Miyauchi, G. Shioi, H. Inoue, and G. Tsujimoto, "The gut microbiota suppresses insulin-mediated fat accumulation via the short-chain fatty acid receptor GPR43", Nature Communications 4, 1829 (2013).
・A. Ichimura, A. Hirasawa, OP. Godefroy, A. Bonnefond, T. Hara, L. Yengo, I. Kimura, A. Leloire, N. Liu, K. Iida, H. Choquet, P. Besnard, C. Lecoeur, S. Vivequin, K. Ayukawa, M. Takeuchi, K. Ozawa, M. Tauber, C. Maffeis, A. Morandi, R. Buzzetti, P. Elliott, A. Pouta, MR. Jarvelin, A. Komer, W. Kiess, M. Pigeyre, R. Cajazzo, W. V. Hul, L. V. Gaal, F. Horber, B. Balkau, C. Levy-Marchal, K. Rouskas, A. Kouvatsi, J. Hebebrand, A. Hinney, A. Scherag, F. Pattou, D. Meyre, TA. Koshimizu, I. Wolowczuk, G. Tsujimoto, and P. Froguel, "Dysfunction of Lipid-sensor GPR120 leads to obesity in both mouse and human.", Nature. 483, 350-354 (2012).
・M. Doi, A. Ishida, A. Miyake, M. Sato, R. Komatsu, F. Yamazaki, I. Kimura, S. Tsuchiya, H. Kori, K. Seo, Y. Yamaguchi, M. Matsuo, JM. Fustin, R. Tanaka, Y. Santo, H. Yamada, Y. Takahashi, M. Araki, K. Nakao, S. Aizawa, M. Kobayashi, K. Obrietan, G. Tsujimoto, and H. Okamura, "Circadian regulation of intracellular G-protein signaling mediates intercellular synchrony and rhythmicity in the suprachiasmatic nucleus.", Nature Communications. 2, 327 (2011).
・I. Kimura, D. Inoue, T. Maeda, T. Hara, A. Ichimura, S. Miyauchi, M. Kobayashi, A. Hirasawa, and G. Tsujimoto, "Short-chain fatty acids and ketones directly regulate sympathetic nervous system via GPR41.", Proc Natl Acad Sci U S A. 108, 8030-8035 (2011).
・I. Kimura, Y. Nakayama, H. Yamauchi, M. Konishi, A. Miyake, M. Mori, M. Ohta, N. Itoh, and M. Fujimoto, "Neurotrophic Activity of Neudesin, a Novel Extracellular Heme-binding Protein, is Dependent on the Binding of Heme to Its Cytochrome b5-like Heme/steroid-binding Domain.", J Biol Chem. 283, 4323-4331 (2008)

研究紹介

食事と、それによる生体内シグナルを介したエネルギー調節に着目した研究を行っています。その中で、特に「食事と、腸内細菌叢を取り込んだ、生体のエネルギー恒常性維持機構の統合的理解」、すなわち、従来“医食同源”と呼ばれてきた、食事による病気の予防や治療の考え方について、外界からのエネルギー摂取(食)と、生体内エネルギー調節の観点からの解釈を試みることにより、生体全体のエネルギー調節機構を捉え直すことで、生活習慣病などの代謝疾患の発症機序の解明に繋げることに焦点し、研究を行っています。具体的には、「食」由来の腸内細菌の代謝産物であり、エネルギー源である短鎖脂肪酸、ならびに、その特異的細胞膜上受容体である短鎖脂肪酸受容体を対象とし、短鎖脂肪酸に対する受容体群の生理的役割、短鎖脂肪酸による受容体活性の調節機序を明らかにすることを目指しています。そして、これらの受容体群の生理機能を個体レベルで解析することにより、食事-腸内細菌-短鎖脂肪酸による宿主エネルギー恒常性維持機構の解明を目指し、さらには短鎖脂肪酸だけに止まらず、他の腸内細菌による代謝産物を介した、宿主の腸内細菌叢による包括的エネルギー制御機構の解明を目標としています。これらの研究は、生活習慣病に対する、プロバイオティクス、プレバイオティクスなどを用いた予防医学や、宿主の生体受容体を分子標的とするエネルギー代謝疾患治療薬創成への橋渡しに寄与できるのではないかと期待しております。これ以外の研究テーマとして、性ステロイドホルモンの細胞膜上受容体を介した即時性反応がかかわる高次脳機能への影響についての研究も行っております。

本学のテニュアトラック事業について

このテニュアトラック制度の一番の魅力は独立した環境で研究ができるという点であると思います。さらには、学内の先生方や事務の方々の強力なサポートを頂けるということにも非常に感謝しております。また学外の先生や研究者の方々からも、多大なるサポートやご助言をいただいていると常々感じます。大学の運営などの情報に触れつつも、PIでありながら研究・実験に専念できる環境を与えていただいている現在の立場は、私のような若手の研究者にとって、またとない、大きなチャンスであると考えております。

今後の抱負

これまで進めてきた研究テーマや新たに立ち上げたテーマを,独立した環境の中,もう一度、新たな視点から見つめ直して、自分自身で進められる機会を頂いたものと考えております。自分でイメージしてきた研究の方向性を検証し,また,新たな環境で得られる知識と刺激をもとに,今後の自分の研究の基盤となるようなオリジナリティを持った研究を進めて行きたいと考えております。皆様からのご指導・ご鞭撻のほどを、何卒、宜しくお願い申し上げます。