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国立大学法人東京農工大学
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テニュアトラック教員の紹介

小松 健 (Komatsu Ken)

研究院 農学研究院(機構)
部門 生物制御科学部門
研究分野 植物病理学、植物ウイルス学、分子生物学
キーワード 植物ウイルス、RNA、複製酵素、ウイルス抵抗性
URL http://www.tuat.ac.jp/~plantp/labjtop.html
職歴

・2007年04月〜2008年03月 東京大学大学院 農学生命科学研究科 リサーチフェロー
・2009年04月〜2012年03月 日本学術振興会特別研究員(PD) 東京大学大学院 農学生命科学研究科
・2013年05月〜2013年12月 東京大学大学院 農学生命科学研究科 助教
・2014年01月〜現在 東京農工大学大学院 農学研究院(テニュアトラック推進機構)テニュアトラック特任准教授

学歴

・2002年3月:東京大学農学部 生産環境生物学専攻
・2004年3月:東京大学大学院 新領域創成科学研究科 先端生命科学専攻 修士課程修了
・2007年3月:東京大学大学院 新領域創成科学研究科 先端生命科学専攻 博士課程修了 博士(生命科学)

受賞歴

・2013年3月 日本植物病理学会 学術奨励賞

主な論文・解説

・Komatsu K., Hashimoto M., Okano Y., Keima T., Kitazawa Y., Nijo T., Takahashi S., Maejima K., Yamaji Y., and Namba S. “Construction of an infectious cDNA clone of radish mosaic virus, a crucifer-infecting comovirus. ” Archives of Virology 158 (2013) 1579-1582.
・Sugawara K., Honma Y., Komatsu K., Himeno M., Oshima K., and Namba S. “The alteration of plant morphology by small peptides released from the proteolytic processing of the bacterial peptide TENGU.” Plant Physiology 162 (2013) 2005-2014.
・Yamaji Y., Maejima K., Komatsu K., Shiraishi T., Okano Y., Himeno M., Sugawara K., Neriya Y., Minato N., Miura C., Hashimoto M., and Namba S. “Lectin-mediated resistance impairs plant virus infection at the cellular level.” Plant Cell 24 (2012) 778-793.
・Komatsu K., Hirata H., Fukagawa T., Yamaji Y., Okano Y., Ishikawa K., Adachi T., Maejima K., Hashimoto M., and Namba S. “Infection of capilloviruses requires subgenomic RNAs whose transcription is controlled by promoter-like sequences conserved among flexiviruses. ” Virus Research 167 (2012) 8-15.
・Komatsu K., Hashimoto M., Maejima K., Shiraishi T., Neriya Y., Miura C., Minato N., Okano Y., Sugawara K., Yamaji Y., and Namba S. “ A necrosis-inducing elicitor domain encoded by both symptomatic and asymptomatic Plantago asiatica mosaic virus isolates, whose expression is modulated by virus replication. ” Molecular Plant-Microbe Interactions 24 (2011) 408-420.
・Komatsu, K.*, Hashimoto, M.*, Ozeki, J., Yamaji, Y., Maejima, K., Senshu, H., Himeno, M., Okano, Y., Kagiwada, S., and Namba, S. “Viral-induced systemic necrosis in plants involves both programmed cell death and the inhibition of viral multiplication, which are regulated by independent pathways.” Molecular Plant-Microbe Interactions 23 (2010) 283-293. * equal contribution
・Komatsu, K., Hatada K., Hashimoto, M., Ozeki, J., Maejima, K., Kagiwada, S., Yamaji, Y., and Namba, S. “Complete nucleotide sequence of a California isolate of Radish mosaic virus. ” Archives of Virology 153 (2008) 2167-2168.
・Komatsu, K., Yamaji, Y., Ozeki, J., Hashimoto, M., Kagiwada, S., Takahashi, S., and Namba, S. “Nucleotide sequence analysis of seven Japanese isolates of Plantago asiatica mosaic virus (PlAMV): a unique potexvirus with significantly high genomic and biological variability within the species. ” Archives of Virology 153 (2008) 193-198.
・Komatsu, K., Hashimoto, M., Maejima, K., Ozeki, J., Kagiwada, S., Takahashi, S., Yamaji, Y., and Namba, S. “Genome sequence of a Japanese isolate of Radish mosaic virus: the first complete nucleotide sequence of a crucifer-infecting comovirus.” Archives of Virology 152 (2007) 1501-1506.
・Komatsu, K., Kagiwada, S., Takahashi, S., Mori, T., Yamaji, Y., Hirata, H., Ozeki, J., Yoshida, A., Suzuki, M., Ugaki, M. and Namba, S. “Phylogenetic characteristics, genomic heterogeneity and symptomatic variation of five closely related Japanese strains of Potato virus X. ” Virus Genes 31 (2005) 99-105.

研究紹介

世界の作物生産は食糧需要拡大により、需要と供給の均衡が崩れつつあります。一方、世界の可能作物生産の約3割が植物病により失われており、その抑止は喫緊の課題です。私は、植物病の病因のなかで最も抑止が困難であり、診断も難しいウイルス病、その中でもRNAウイルスの研究を進めてまいりました。特に私が興味を持ってきたのは、ウイルスが植物に示す「病徴」がどのように生じるのか、そのメカニズムについてです。これまで、ウイルスと植物の双方向からの解析により、植物ウイルスによる被害の原因となる病徴、特にその中で最も激しいと考えられる全身壊死病徴が、植物による、ウイルスの増殖を抑制する「抵抗性」という働きの連鎖反応により生じていることを解明しました。一方で、こうした抵抗性がどのような機構によりウイルスの感染を妨げているかには未解明の部分が多く残されています。現在、この謎をウイルスの「複製」という感染のごく初期段階に注目することで明らかにし、このような植物が元来持つ抵抗性の働きを利用することで、植物ウイルス病の防除につなげることができないかと考え研究を進めています。
 また、これまで、上記の基礎的な研究に加え、日本各地で発生した植物ウイルスの同定を遺伝子レベルで行うとともに、その知見を利用して、圃場レベルで診断を行うためのキットの開発を手がけてきました。今後もこうした研究をより進め、農業現場で役立つ知見の蓄積と技術の開発に努めていきたいと考えています。

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本学のテニュアトラック事業について

十分なスタートアップ資金と、研究に専念できる学内業務の軽減措置により、研究室を立ち上げていく経験と、これまでの研究を大きく展開させるチャンスをいただける、非常に素晴らしい事業だと感じています。また、それぞれの教員が部門に配属され、部門の多くの先生方との交流の機会がいただけることで、新任教員が孤立しないようにサポートしてくださる環境が整っています。短期的な業績だけでなく、本学でより大きな仕事ができるような長期的な土台づくりをしていける期間であると思います。

今後の抱負

植物病理学は、食糧問題の解決と持続可能社会の構築という現代の課題の解決にダイレクトに繋がるという意味で非常に魅力的であるとともに、かつ重大な責務を担う学問分野であると考えております。こうした分野の魅力を学生に知っていただき、より多くのみなさまに参画していただけるよう、魅力的な研究、および教育活動を進めていきたいと考えています。また同時に、この立ち上げ期は新しい研究展開を考えるチャンスでもあります。積極的に他分野の先生方と協力・相談しながら研究を進め、本学の研究環境を盛り上げていける教員を目指していきたいです。