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国立大学法人東京農工大学
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テニュアトラック教員の紹介

杉原 創 (Sugihara Soh)

研究院 農学研究院(機構)
部門 生物生産科学部門
研究分野 土壌学・環境農学
キーワード 物質循環・土地資源管理・自然と人間の共生
URL https://sites.google.com/site/sugihara0901/
職歴

・2008年4月~2010年3月:日本学術振興会 特別研究員(DC2)
・2010年4月~2012年6月:京都大学大学院 地球環境学堂およびアフリカ地域研究資料センター 研究員
・2012年7月~2014年2月:京都大学大学院 地球環境学堂 特定研究員
・2014年3月~2015年3月:九州大学 持続可能な社会のための決断科学センター 助教
・2015年4月~2015年12月:首都大学東京 都市環境学部 助教
・2016年1月~現在:東京農工大学 農学研究院(テニュアトラック推進機構) テニュアトラック特任准教授

学歴

・2004年3月:京都大学 農学部 卒業
・2006年3月:京都大学大学院 農学研究科 修了
・2010年3月:京都大学大学院 農学研究科 修了 博士(農学)

受賞歴

・2013年:日本ペドロジー学会 最優秀ポスター賞

主な論文・解説

・Sugihara S*, Tomita Y, Nishigaki T, Kilasara M, Wasaki J, Funakawa S. “Effects of different phosphorus- efficient legumes and soil texture on fractionated rhizosphere soil phosphorus of strongly weathered soils” Biology and Fertility of Soil, In press. (DOI 10.1007/s00374-015.1082-4)
・Sugihara S*., Funakawa S., Kadono A., Takata Y., Sawada K., Fujii K., Kosaki T. (2015) "In situ short-term dynamics of CO2 flux and microbial biomass after simulated rainfall in dry croplands in four tropical and continental ecosystems." Soil Science and Plant Nutrition, 61. 392-403.
・Sugihara S*, Shibata M, MVondo Ze A, Araki S, Funakawa S. (2015) “Effect of vegetation on soil microbial C, N and P dynamics in a tropical forest and savanna of Central Africa.” Applied Soil Ecology, 87. 91-98.
・杉原 創,“土のヒミツ;Chapter 4-5, 半乾燥熱帯の畑作地における窒素動態のヒミツ―資源の時間的再分配による増産へのチャレンジ.”(矢内純太ら編, 朝倉出版社,2015年), pp. 101-102. 
・Sugihara S*, Shibata M, MVondo Ze A, Araki S, Funakawa S. (2014) “Effect of vegetation on soil C, N, P and other minerals in Oxisols at the forest-savanna transition zone of central Africa.” Soil Science and Plant Nutrition, 60. 45-59.
・Sugihara S*, Funakawa S, Ikazaki K, Shinjo H, Kosaki T. “Rewetting of dry soil did not stimulate the carbon and nitrogen mineralization in croplands with plant residue removed in the Sahel, West Africa.” Tropical Agriculture and Development , 58号 (2014), pp. 8-17.
・Sugihara S*, Funakawa S, Kilasara M, Kosaki T. “Effect of land management on soil microbial N supply to crop N uptake in a dry tropical cropland in Tanzania.” Agriculture Ecosystems and Environment, 146号 (2012), pp. 209-219.
・Sugihara S*, Funakawa S, Kilasara M, Kosaki T. “Effects of land management on CO2 flux and soil C stock in two Tanzanian croplands with contrasting soil texture.” Soil Biology and Biochemistry, 46号 (2012), pp. 1-9.
・Sugihara S*, Funakawa S, Kilasara M, Kosaki T. “Dynamics of fractionated P and P budget in soil under different land management in two Tanzanian croplands with contrasting soil textures.” Agriculture Ecosystems and Environment, 162号 (2012), pp. 101-107.
・杉原創 “サブサハラ・アフリカにおける土壌肥料学研究の最前線 3. 半乾燥熱帯アフリカの畑作地において土壌微生物バイオマスが土壌―作物間の窒素動態に果たす役割.” 日本土壌肥料学雑誌 83 (1)号 (2012), pp. 67-75.

研究紹介

かつてレオナルド・ダ・ビンチは、『我々は天体の動きを足元の土よりもよく知っている』といいました。あれから500年以上の年月がたった今、我々人類は土のことをどれだけ深く理解できたのでしょうか?
生態系において土が果たす役割は、土地の形成を助けるだけでなく、植物が育ち、酸素や水、養分を供給・保持する役割があります。人類が始めて行った生産活動は、この土壌圏でおきている物質循環の“おこぼれ”を利用するものでしたが、現在、この生産活動は、近代農業という形で発展し、地球全体の物質循環の在り方を変えるまでに発達しました。このような技術発展の結果、“土壌”という一見すると無限にみえる資源は、現在大きな劣化の危機にさらされています(FAO,2015)。これは、“土壌という資源をうまく利用できていない”からに他ならず、残念ながら我々は、まだ土のことをよく知らない、といえるでしょう。
私はこれまでに、土を知り、その特性を利用・保全することを目的に、国内外の様々な農耕地において、①物質循環の可視化と効率化技術の構築、②土壌や農環境の保全・改善技術の構築、に関する現場実証型の研究を行ってきました。例えば熱帯アフリカの畑作地(タンザニア・カメルーン)で、土地利用毎に、土壌中で起きている炭素・窒素・リンの循環を解明し、土壌の化学的性質が異なる場合には、適切な土地利用方策が大きく異なることを定量的に証明し、それらの知見に基づく地域ごとの土地管理方策を提案しました。今後も、国内外のフィールドに足を運び、土を知り、生かし、そして何よりも守るために、自身の研究を発展させたいと考えています。

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本学のテニュアトラック事業について

本学のテニュアトラック事業は、研究以外の授業や運営業務が大幅に軽減されるなど、研究に十分な時間を確保するための工夫がなされており、同年代の研究者たちと比べても、非常に恵まれた研究環境を準備して頂いている、と感じています。また、メンター教員や同じ学科の先生方の温かなサポートもあり、仕事が非常にやりやすい、と感じています。5年間という限られた時間に一定の研究成果を挙げなければならない、という事実は、勿論ストレスではありますが、大きなチャレンジとして、出来るだけ楽しみつつ進めていきたいと考えています。

今後の抱負

まず何よりも、良い研究をすること、これに尽きると思います。その実現には、実験環境の整備や研究資金の獲得などの環境整備、現場で起きている様々な問題の把握と解決のためのこれまで通りの研究活動、そして研究成果の幅広い公表、を良いサイクルで廻す必要があります。このためには、自分自身の精進はもとより、研究室の学生の協力・教育は欠かせません。初めてのチーム運営と言う点で、怖くも有りますが非常に楽しみです。厳しくも愛のある、おもしろい研究室を創りたいです。また、異分野の先生方との交流を通した、共同研究を積極的に行い、自分自身の世界観を(なかば無理やり)押し広げることも、個人的な目標の一つです。