国立大学法人東京農工大学
研究推進部 研究支援課
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職歴 | ・2002年04月~2012年11月:京都大学防災研究所技官・技術職員 |
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学歴 | ・1999年03月:同志社大学工学部エネルギー機械工学科 卒業 |
受賞歴 | (2012.12現在) |
主な論文・解説 | (2016.6現在) |
気候変動が農業の生産性に及ぼす影響を定量的に明らかにすることは,「持続可能な農業」をどのように行うべきかについての意思決定の観点から重要な課題となり,社会・行政ニーズの的となっています.しかし,安定的かつ広域で予測が可能な収量算定モデルは,1)栽培技術や地域による地形環境の違い,2)品種の差異などの栽培技術要因を考慮することの困難さ,3) 生態系の複雑性や作物生長の非線形的特性,4) 土壌の物理的・化学的特性の生長に与える不確実性のため実現できていません.
このような背景の元,土壌,水,気候,作物特性,圃場管理などを入力値とし,蒸発散,バイオマス,収量などを日単位で算出することが可能な作物収量算定モデルに開発に取り組んできています.収量予測技術は,農業従事者が農作業を実施する上での判断に活用可能な意思決定支援システムとして援用でき,作物の生長に関する要因を定量的に分析するためのツールとなります.研究では,作物収量予測モデルの開発と数値モデルと観測データの融合による新しい収量安定予測モデルの開発にも着手しています.また,これらを用いて,気候変動が作物生産性に与える研究を行っています.
スタートアップ資金が十分に確保されているため,赴任してから研究環境を構築までがスムーズに進む点は良いと思います.テニュアを取るために,近視眼的な発想にならざるを得ないところは,なんらかの改善の余地があるように思います.
研究に専念できる環境を与えられているので,頭に思い描いている構想を着実に進めていきたいと思います.同時に,他分野の研究者や企業との共同研究などを一層発展させて,一層飛躍できればと考えております.研究と教育のバランスを保ちながら,活気ある研究室を作っていきたいと思っております.