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国立大学法人東京農工大学
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テニュア取得教員の紹介

村上 尚 (Murakami Hisashi)

研究院 工学研究院
部門 応用化学部門
研究分野 結晶工学,結晶成長
キーワード エピタキシャル成長,III族窒化物半導体
URL http://murakamilab.jpn.org/
職歴

・2003年10月~2005年03月:日本学術振興会 特別研究員(DC2)
・2005年04月~2007年03月:東京農工大学大学院 共生科学技術研究院 ナノ未来科学研究拠点 助手
・2007年04月~2011年11月:東京農工大学大学院 工学研究院 応用化学部門 助教
・2008年09月~2009年02月:スウェーデン国リンショーピン大学 訪問研究員(Prof.Per Olof Hpltz)
・2011年12月~2016年11月:東京農工大学大学院 工学研究院 准教授
・2016年12月~現在:東京農工大学大学院 工学研究院 准教授(テニュア取得)

学歴

・東京農工大学 工学部 応用分子化学科 2000年卒業
・東京農工大学大学院 工学研究科 応用化学専攻 博士前期課程 2002年修了
・東京農工大学大学院 工学教育部 応用化学専攻 博士後期課程 2005年修了

受賞歴

・日本結晶成長学会 ナノ構造・エピタキシャル成長分科会 研究奨励賞(2011年)
・9th International Conference on Nitride Semiconductors (ICNS-9, Glasgow) Young Researcher Award(2011年)

主な論文・解説

・H. Murakami, N. Takekawa, A. Shiono, Q. T. Thieu, R. Togashi, Y. Kumagai, K. Matsumoto, A. Koukitu, "Tri-Halide Vapor Phase Epitaxy of Thick GaN using Gaseous GaCl3 Precursor", J. Cryst. Growth (in press).
・H. Murakami, K. Nomura, K. Goto, K. Sasaki, K. Kawara, Q. T. Thieu, R. Togashi, Y. Kumagai, M. Higashiwaki, A. Kuramata, S. Yamakoshi, B. Monemar, A. Koukitu, “Homoepitaxial growth of β-Ga2O3 layers by halide vapor phase epitaxy”, Appl. Phys. Express 2015, 8, 015503-1-4.
・H. Murakami, S. Takenaka, T. Hotta, Y. Kumagai, A. Koukitu, "Suppression of twin formation for the growth of InN(10-1-3) on GaAs(110) by metalorganic vapor phase epitaxy", physica status solidi (c) 2013, 10, 472-475.

研究紹介

近年の震災,原発事故を契機として,ますます社会からの省電力,省エネルギーに対する要請が高まってきている.次世代の光電子デバイス実現,さらには低炭素社会構築のためのキーマテリアルの一つである窒化物半導体は,そのバンドギャップがInNの0.65eV(波長1900nm)からGaNの3.4eV(波長365nm),AlNの6.2eV(波長200nm)の幅広い領域をカバーすることから,それらの混晶半導体の作製により,可視光全域を含む深紫外から近赤外域の受光発光デバイスに大変重要な材料といえる.最近では,効率は低いものの282nmの殺菌用として使える領域から210nmの窒化物半導体での最短波長の発光ダイオード(LED)が実証され,また可視光領域では534nmの緑色レーザダイオード(LD)の発振が報告されている.しかし,純緑色から長波長域の窒化物半導体を用いた発光素子に関してはほとんど成功例が無い.原因としては,発光層に用いられるInxGa1-xNはIn組成20%以上の高品質結晶が得られ難いこと,結晶構造の非対称性に起因する内部電場およびピエゾ分極電場の影響による発光効率の低下が挙げられる.そのため,近年では電場の影響の少ない非極性面上へのデバイス構造作製が試みられている.今後,窒化物半導体を用いた未踏波長領域の受光発光デバイス実現には,高品質のIn系窒化物半導体厚膜結晶,非極性GaN結晶が必要不可欠である.本研究では,①高品質厚膜単結晶を目指したハライド気相成長法(HVPE)によるInxGa1-xN成長,②非極性面窒化物半導体結晶成長技術の確立により上記問題解決を図っていく.

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本学のテニュアトラック事業について

テニュアトラック制度は,独立した研究室を運営し,自分自身のオリジナルの研究に専念できる環境が整った非常に若手研究者にとって有効な制度と考えています.その中でも本学のテニュアトラック事業は過去5年間の取り組みに対して非常に高い評価を受けており,私自身もその一員として今後5年間参画させて頂くことを光栄に思っております.

今後の抱負

III族窒化物半導体は,次世代白色照明,高効率太陽電池,自動車用電力変換パワーデバイスなど,将来の世界的なエネルギー問題解決のために非常に重要な材料です.私は,これらデバイス実現を原子分子レベルでの結晶成長制御の観点から検討し,また結晶成長メカニズムの理解を実際の結晶成長にフィードバックすることにより研究を促進させていきたいと思います.