国立大学法人東京農工大学
研究推進部 研究支援課
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トップページ > テニュアトラック教員の紹介 > 宮本 潤基
職歴 | ・2014年4月-2017年3月:日本学術振興会 特別研究員 DC1 |
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学歴 | ・2010年3月:沼津工業高等専門学校 物質工学科 卒業 |
受賞歴 | (2020.10現在) |
主な論文・解説 | ・Kimura I#, Miyamoto J#, Ohue-Kitano R, Watanabe K, Yamada T, Onuki M, Aoki R, Isobe Y, Kashihara D, Inoue D, Inaba A, Takamura Y, Taira S, Kumaki S, Watanabe M, Ito M, Nakagawa F, Irie J, Kakuta H, Shinohara M, Iwatsuki K, Tsujimoto G, Ohno H, Arita M, Itoh H, Hase K. Maternal gut microbiota in pregnancy influences offspring metabolic phenotype in mice. Science. 2020. 367: eaaw8429. #Contribution equally 1st author |
私たちが摂取する食事は、身体を構成するためのエネルギー源としてだけでなく、様々な生体調節機能(機能性)を有することが明らかとなっています。特に、摂取した食事が最初に到達する消化管は「内なる外」とも呼ばれ、生体内の臓器であるにも関わらず、外界とも接している非常に興味深い臓器です。さらに、この消化管内には無数の腸内細菌が共生しており、近年の研究から、腸内細菌の構成が私たちの健康と密接に関与していることが明らかとなり始めています。このような腸内細菌は、私たちが摂取する食事によって大きく影響を受けることが知られており、その結果、腸内細菌によって産生された食由来腸内細菌代謝物が消化管内あるいは、血中を介して末梢臓器に影響を及ぼすことが期待されています。
私の研究室では、食事の有する新たな機能性を明らかにするために、食事と腸内細菌との相互作用、そして私たちの健康に及ぼす影響を分子レベルでの解明を目指して研究を進めていきます。特に、食事の種類や質的な違い、栄養状態(飽食や飢餓)などの変化と、私たちの年齢やライスタイルに適した機能性食品開発に向けた研究を強く推進します。
本学のテニュアトラック事業は、研究に集中できる時間・環境が確保されていると感じております。また、テニュアトラック期間終了後のポストが用意されているという点は、非常に心強く、テニュアトラック期間を自身の研究に集中して取り組むことができます。メンター教員や学科の先生方からのサポートも受けることが出来、初めての環境に身を置く教育面でも様々な助言をいただけるので、大学教員としても養成していただける環境だと思います。
本学の独立研究室として立ち上げることが出来、多くの関係者の先生方に厚く御礼申し上げます。テニュアトラック期間である5年間の限られた時間の中で、集中して研究に取り組み、少しでも研究の発展に貢献できるように日々、精進いたします。