国立大学法人東京農工大学
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利谷 翔平 (Riya Shohei)
研究院 | 工学研究院 |
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部門 | 応用化学部門 |
研究分野 | 環境バイオエンジニアリング |
キーワード | バイオマス、土壌、メタン発酵、温室効果ガス、栄養塩 |
URL | http://web.tuat.ac.jp/~hosomi/ |
職歴 | ・2012年4月~2013年3月 日本学術振興会 特別研究員 DC2 |
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学歴 | ・2001年4月~2006年3月 高知工業高等専門学校 物質工学科 |
受賞歴 | ・東京農工大学論文学長賞(農工融合部門), 寺田昭彦・橋本洋平・利谷翔平, 2018 |
主な論文・解説 | ・L. Meng, L. Xie, S. Riya, A. Terada, M. Hosomi, Impact of turning waste on performance and energy balance in thermophilic solid-state anaerobic digestion of agricultural waste, Waste Management, 2019, 183-191 |
廃棄物の有効利用と土壌の修復・保全のための環境工学を研究しています。畜産や下水処理などから大量に発生するふん尿や下水汚泥などは、通常生物学的な排水処理や埋め立てなどによって処分がなされています。一方、これらの廃棄物には再生可能エネルギー源の有機物や、作物生産に必要な栄養塩(窒素やリン、カリウムなど)が含まれており、これをリサイクルすることが求められています。私は、「廃棄物の有用物質への変換」と「低環境負荷な処分方法」の二本柱で研究を行っています。廃棄物の有用物質への変換では、メタン発酵を研究しています。この技術は、酸素のない環境において微生物によって有機物がメタンと二酸化炭素にまで分解する方法で、廃棄物から再生可能エネルギーであるメタンを回収できます。低環境負荷な処分方法では、メタン発酵のような技術で分解しきれない残りかす(残渣)を環境にやさしい方法で処分する方法を研究します。例えば、先にあげた畜産のふん尿をメタン発酵した後に残る残渣には栄養塩が含まれているため肥料として利用ができます。しかし、充分に発酵されていない残渣や、過剰な残渣の施肥は養分過多となり、農地を通じた水環境汚染や土壌微生物による温室効果ガス(メタンや亜酸化窒素)の生成につながります。私は、このような汚染を防ぐための残渣の改質方法や土壌への投入方法を研究しています。
独立した研究室を立ち上げ、5年間という短期間で業績をつまなければならないので、如何に効率よく教育・研究・大学運営を行えるかが重要と考えています。テニュアトラック事業では、スタートアップ資金が配分されるため、資金が必要な研究室立ち上げをスムーズに行うことができます。また、メンター教員がいるため運営などさまざまな局面で適切なアドバイスを受けることができ、教育・研究活動を支障なくこなすことができています。
社会でも広い視野で仕事を行うことができる人材の育成を目指していきたいです。そのためにも、学生には自分が研究対象としているプロセスだけでなく、その上流、下流などより広い範囲を見ながら研究できるよう指導していきたいです。