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国立大学法人東京農工大学
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本事業は文部科学省科学技術人材育成費補助金の「テニュアトラック普及・定着事業」の補助を受けて実施しています。

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テニュアトラック教員の紹介

寺 正行 (Tera Masayuki)

研究院 工学研究院
部門 生命機能科学部門
研究分野 有機合成化学、ケミカルバイオロジー
キーワード 生物直交反応、細胞接着、核酸化学
URL http://web.tuat.ac.jp/~nagasawa/
職歴

・2007年4月〜2009年3月 東京農工大学工学部 特任助手
・2009年4月〜2011年3月 日本学術振興会特別研究員
・2011年4月〜2012年6月 帝人ファーマ株式会社 創薬化学研究所 研究員
・2012年7月〜2019年6月 公益財団法人サントリー生命科学財団 生物有機科学研究所 研究員
・この間2016年2月〜2018年8月 チューリヒ大学化学科 博士研究員

学歴

・2005年3月:東京農工大学 工学部 生命工学科 卒業
・2007年3月:東京農工大学 大学院工学府 生命工学専攻 博士前期課程修了
・2010年3月:東京農工大学 大学院工学府 生命工学専攻 博士後期課程修了 博士(工学)

受賞歴

・2009年:日本化学会第89春季年会 学生講演賞
・2015年:International Symposium on Nucleic Acids Chemistry, Outstanding Oral Presentation Award

主な論文・解説

・M. Tera, T. Koyama, J. Murata, A. Furukawa, S. Mori, T. Azuma, T. Watanabe, K. Hori, A. Okazawa, Y. Kabe, M. Suematsu, H. Satake, E. Ono, M. Horikawa. “Identification of a binding protein for sesamin and characterization of its roles in plant growth” Sci. Rep., 10.1038/s41598-019-45003-7, (2019)
・M. Tera, Z. Harati-Taji, N. W. Luedtke. “Intercalation-Enhanced “Click” Crosslinking of DNA” Angew. Chem. Int. Ed., 57, 15405-15409, (2018).
・M. Tera, S. M. K. Glasauer, N. W. Luedtke. “In Vivo Incorporation of Azide Groups into DNA by Using Membrane-Permeable Nucleotide Triesters” ChemBioChem, 19, 1939-1943, (2018).
・M. Tera, T. Hirokawa, S. Okabe, K. Sugahara, H. Seimiya, K. Shimamoto. “Design and Synthesis of a Berberine Dimer: A Fluorescent Ligand with High Affinity towards G-Quadruplexes” Chem. Eur. J., 21, 14519-14528, (2015).

研究紹介

化学を起点とした生物学研究はケミカルバイオロジーとよばれ、生命現象の解明や制御、創薬研究などに大きく貢献しています。例えば、細胞の中で標的薬剤や標的タンパク質の挙動を解析する際、蛍光ラベル体等がよく用いられます。しかし、ラベル分子はしばしば標的分子と同等以上のサイズを持つため、標的分子の性質が失われてしまうことがあります。一方、標的分子を細胞に投与した後、ラベル分子を細胞内で結合させることができれば、標的分子の性質を損なわずに細胞内で挙動を追跡することができます。生体内すなわち、水溶液中、中性条件下、体温付近で様々な生体高分子(タンパク質、核酸、糖、脂質)とは反応せず、目的の分子のみを連結する化学反応は"生物直交反応"と呼ばれ、近年盛んに研究されています。
私は最近、歪んだアルキン(三重結合)を分子内に二箇所持ち、水溶液中、高速度で二分子のアジド基(生物直交官能基)を連結できるシクロオクタジイン類(CODY)を開発しました。この反応は、細胞内に豊富に存在する、アミノ酸、ヌクレオチド、グルタチオンなどとは一切反応せず、アジド基とのみ選択的に共有結合を生成します。化学的に安定かつ生物学的に不活性なアジド基を標的分子や標的生体分子に導入すれば、CODYを用いて生体内で簡単に連結できるようになりました。現在はこの手法を核酸-タンパク質、細胞表層の糖鎖に応用して、有機化学を起点とした、細胞制御への応用に注力しています。

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本学のテニュアトラック事業について

十分な研究スペースを与えられるだけでなく、初年度はスタートアップ資金も用意していただけたため、研究室を整備することができました。また、委員会活動や担当授業も配慮されており、配属学生への教育や研究に時間を費やすことができます。テニュア獲得に向けて研究基盤を整備すべきラボの立ち上げ時に、こうした優遇措置があることは大変ありがたいと思っています。また、メンター教員からは研究だけでなく教育面でも様々な助言をいただけるので、大学教員としても養成していただける環境だと思います。

今後の抱負

私は本学の出身ですが、卒業後は企業、公的研究機関、海外大学で勤務してきました。これまでの研究職の経験を指導学生に伝えることで、産官学を問わずに活躍できる研究者を養成したいと思っています。研究面では、誰かが喜んでくれる、世の役に立つ研究を企業とは異なる切り口で、行いたいと思っています。