国立大学法人東京農工大学
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津川 裕司 (Tsugawa Hiroshi)
研究院 | 工学研究院 |
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部門 | 生命機能科学部門 |
研究分野 | システムバイオロジー |
キーワード | 代謝オミクス、質量分析、情報科学 |
URL | https://systemsomicslab.github.io/ |
職歴 | ・2012年:日本学術振興会特別研究員(DC2) |
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学歴 | ・2009年03月:大阪大学・工学部・応用自然科学学科卒業 |
受賞歴 | ・2020年:理化学研究所梅峰賞 |
主な論文・解説 | ・Hiroshi Tsugawa*, Kazutaka Ikeda, Mikiko Takahashi, Aya Satoh, Yoshifumi Mori, Haruki Uchino, Nobuyuki Okahashi, Yutaka Yamada, Ipputa Tada, Paolo Bonini, Yasuhiro Higashi, Yozo Okazaki, Zhiwei Zhou, Zheng-Jiang Zhu, Jeremy Koelmel, Tomas Cajka, Oliver Fiehn, Kazuki Saito, Masanori Arita, Makoto Arita*. A lipidome atlas in MS-DIAL 4. Nature Biotechnology 38, 1159-1163, 2020. (*co-corresponding authors) |
生命を理解する上で重要な要素として「代謝」というものがあります。全ての生物は代謝を通じて、外部から摂取した栄養分子を分解し、生命活動を維持する上で必要な分子を構成します。そして、その代謝システムは、(エピ)ゲノム(DNA)、トランスクリプトーム(RNA)、プロテオーム(タンパク質)、そしてメタボローム(代謝物)といった様々な生体分子の協奏的な連動により構成される複雑系システムです。我々の研究室では、この代謝を構成する生体分子を網羅的に捉えることで複雑な生命代謝システムを捉える「代謝オミクス科学」に資する新たな手法開発を行っています。(オミクス・オームとは総体を意味する言葉で、たとえばメタボローム(metabolite+ome)では代謝物の総体、という意味になります。)
特に、植物界で創り出される100万種を超える代謝物が、ヒトの代謝を通じて薬・生理活性成分として作用し、我々ヒトの健康増進に寄与するという一連の植物―ヒト代謝コミュニケーションを理解する目的で、以下の研究を具体的に行っています。
1. 植物天然物の多様性を明らかにする質量分析データのAI(機械学習)研究
2. 生命の脂質多様性を明らかにする質量分析データのAI研究
3. 植物代謝物がヒト代謝システムへ与える影響を解明する統合オミクス解析手法の開発
4. 代謝物とタンパク質のクロストークを捉えるインタラクトーム解析手法の開発
その他にも生命科学が抱える様々な課題に対し、代謝という切り口で答える生命工学研究を展開します。
主に30代の若手に対し、PI(研究室主宰者)としての挑戦の場を与え、大学および専攻科でそれを積極的にサポートする仕組みは大変魅力的だと感じ、本事業に応募しました。与えていただいた機会に対して恩返しができるように、全力で研究に取り組み、世界を変える研究を行いたいと思います。また、大学では教育ができるということも魅力の1つです。学生に研究を面白いと感じてもらい、日本の学術レベルの底上げに貢献できるような教育・研究を行なっていきたいと思います。
世界をリードする研究を行います。