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国立大学法人東京農工大学
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本事業は文部科学省科学技術人材育成費補助金の「テニュアトラック普及・定着事業」の補助を受けて実施しています。

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テニュア取得教員の紹介

吉野 大輔 (Yoshino Daisuke)

研究院 工学研究院
部門 先端物理工学部門
研究分野 メカノバイオロジー、設計工学
キーワード 血管恒常性、循環器系疾患、医療機器設計、細胞バイオメカニクス
URL https://sites.google.com/go.tuat.ac.jp/dyoshino-research-group/home
職歴

・2011年04月〜2011年06月:富士フイルム株式会社 社員
・2011年07月〜2012年03月:東北大学 大学院 医工学研究科 研究支援者
・2012年04月〜2017年01月:東北大学 流体科学研究所 助教
・2014年10月〜2015年10月:シンガポール国立大学メカノバイオロジー研究所 客員研究員
・2017年02月〜2019年10月:東北大学 学際科学フロンティア研究所 助教
・2019年11月〜2022年10月:東京農工大学大学院工学研究院 准教授
・2022年11月~現在:東京農工大学大学院工学研究院 准教授(テニュア取得)

学歴

・東北大学 工学部 機械知能工学科 2006年卒業
・東北大学大学院 工学研究科 機械システムデザイン工学専攻(博士課程前期2年の課程) 2008年修了
・東北大学大学院 工学研究科 バイオロボティクス専攻(博士課程後期3年の課程)  2011年修了

受賞歴

※最新情報は教員のWebサイトをご覧ください
(2022.11現在)

・日本機会学会三浦賞(2006年)
・The 2010 Duncan Dowson Prize, The Institution of Mechanicak Engineers, UK (2011年)

主な論文・解説

※最新情報は教員のWebサイトをご覧ください
(2022.11現在)

・D. Yoshino and M. Sato, "Early-stage dynamics in vascular endothelial cells exposed to hydrostatic pressure", Journal of Biomechanical Engineering, 141, 091006 (2019).
・D. Yoshino, N. Sakamoto, and M. Sato, "Fluid shear stress combined with shear stress spatial gradients regulates vascular endothelial morphology", Integrative Biology, 9, 584 (2017).
・Y. Sato, T. Sato, and D. Yoshino, "Characteristics of plasma generated in culture medium by positive pulse voltage and effects of organic compounds on plasma characteristics", Plasma Sources Science and Technology, 25, 065023 (2016).
・D. Yoshino, K. Sato, and M. Sato, "Endothelial cell response under hydrostatic pressure condition mimicking pressure therapy", Cellular and Molecular Bioengineering, 8, 296 (2015).
・D. Yoshino and K. Inoue, "Design method of self-expanding stents suitable for the patient’s condition", Proceedings of the Institution of Mechanical Engineers, Part H: Journal of Engineering in Medicine, 224, 1019 (2010).

研究紹介

世界に先駆けて超高齢社会に突入した我が国おける最重要課題は、高齢者の高いQuality of Life(QOL)と活発な社会活動を維持することである。近年発症率が深刻化する動脈硬化性の血管狭窄に代表される心疾患と脳血管疾患は、癌に並ぶ国民病の一つとなっており、高齢者のQOL・社会活動の維持を困難にしている。狭窄した血管を拡張するためにはステントが用いられており、その多くは再狭窄と血栓症の予防のため免疫抑制剤や生体分子の修飾がなされている。しかし、明確な設計理論に乏しい試行錯誤的な従来のステントの開発により、再狭窄や血栓症などの問題が多数報告されている。これは、ステントと血管の力学特性(剛性)との不整合の問題が未解決であることに起因する。すなわち、遅発性の再狭窄や血栓症の発症リスクを高める原因となる、ステントが血管壁に及ぼす過度な力学刺激による血管炎症反応を抑制することが重要である。
本研究では、ステントが血管壁に及ぼす力学刺激に着目し、細胞生物学と機械工学を融合したメカノバイオロジーの観点から再狭窄の発症と血管内膜新生の機構を解明する。得られた知見を設計にフィードバックすることで、高い再狭窄抑制効果と内膜新生促進効果を有する次世代型ステントを開発する。この設計開発の一連の流れを独自のメカノバイオデザイン理論として確立し、循環器系疾患治療の技術革新を目指す。

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本学のテニュアトラック事業について

独立した研究環境やスタートアップのための資金などが与えられ、研究者・教育者としての成長を促す非常に良い制度だと思います。また、学内の教職員のテニュアトラック制度への理解が浸透しており、様々なサポートを得られる点も魅力的だと思います。

今後の抱負

医療機器開発の基礎から応用までを繋ぐ研究の中で、これまでにない面白いものを見つけたり、カタチにすることに挑戦していきたいです。